本を読もうと思った

前から自覚はありますが,僕は全然本を読まない人です。どのくらい読まないか,という数字を具体的に書いたところで同程度に読まない人はきっとそこら中にいて面白くないので書かないでおきますが。*1

専門書なんかもほとんど読んでいないので,専門に近い数学とか論理とかの本についてでも,周りの人の話がほとんど通じなくなります。

ところが,今月の「数学セミナー」を読んで,どうやら世の中には面白くてためになる数学の本がたくさんあるようだということを思ったのです。それだったら機会があるうちに読んでおくとよいに違いない。

考えてみれば,今まで読んできた数少ない専門書のことを思い出してみても,すべてとはいいませんが多くの本が(そういう本だけが記憶に強く残っているのかもしれませんが),扱う主題ごとにそれぞれ新しい景色を見せてくれたと思います。それは非常に刺激的な経験だったし,それにそういう感銘とともに記憶に刻み込まれた感覚というのはなかなか後の勉強の助けになっているように感じられるのです。

ということは,もっと本を読めばもっといろんなことを感じることができるようになるのではないか,とまあものすごく今更ながら思ったわけです。ということで試しに専門書をもっと読んでみようかと。できればテクニカルなところを追求するよりは,その本が見せようとしている新しい景色を感じ取るような読み方をしたいですね。今まではちょっと,小難しいところに目を向けすぎていた気がします。子供が無理して苦いコーヒーを飲んでいるような,あまりおいしさを感じられない読み方をしがちでした。

ちょうど領域理論をきちんと勉強したいと思っていたので,とりあえず一冊目として,その入門書であるらしい Winskel の "The Formal Semantics of Programming Languages" でも読んでみようかと思います。易しそうな本なのでちょうどよさそう。

*1:意訳すると,具体的に思い出すのめんどくさい