Algebras and Coalgebras, Section 7 おわり
7.5 Canonical equations
"Time to harvest."
ようやく目的であった canonical equation の話になりました。でも細かいところはフォローしていない。
等式を考えるので term が出てきます。代数を与えるときには term に現れる関数記号と代数の演算は一対一に対応しているものとします。本文でどういう表現になっていたか覚えていないのですが、そんな感じで大丈夫なんじゃないかと思います。
term t を algebra A で写像として解釈したものを と書く。
- t is expanding on A if
- t is contracting on A if
- t is stable on A if it is expanding and contracting
で、わりと細かい補題が少しあってから定理。A を BAE, t を A と同じ signature での term とするとき
- t に現れる関数記号が A で operator なら は -continuous
- t に現れる関数記号が A で additive なら は -continuous
- t に現れる関数記号が A で multiplicative なら は -continuous
- t に現れる関数記号が A で monotone なら t は expanding
- t に現れる関数記号が A で operator or dual operator なら t は stable
- で s, u_i に現れる関数記号がそれぞれ operators, meet-preserving maps ならば t は stable
ちなみにここでいう演算には complement など、ただのブール代数の演算も含まれます。だから t が否定を含んでいたりすると仮定を満たしません。
そしてこの定理の系として Sahlqvist theorem (Sahlqvist equality の canonicity) が証明されます。
7.6 Further remarks
いくつかの補足とか関連する研究とか。大きく分けて二つ。
ブール代数に限らず一般の順序集合の canonical extension と、それに伴った monotone map の canonical extension ができるということが一つ目。
一般には、 が位相空間 の稠密な部分集合のとき、X から complete lattice C への写像 f に対して
と定義できる。特に順序集合に対しては、convex set で生成される位相 *1 を考えれば本文中で定義された extension と一致する。
二つ目は、canonical extension とよく似ている MacNeille completion について。これらは似て非なるものであり、この節で扱ったようなことをやる上では MacNeille completion よりも canonical extension のほうが都合がいいらしい。
*1:だと思う。前出の σ