"A simplified embedding of E into K", Rohan French
ちょっと前に読んだ論文で、様相論理 E から K への変換の話。
E は congruence
を満たす最小の様相論理。K は normality
を満たす最小の様相論理。
で E から bimodal K (K2) への埋め込みは存在が知られていた。また K2 から monomodal K への埋め込みも知られていた。それらを合わせれば E から monomodal K への埋め込みが作れるのだが、この変換よりも簡単なものがあるということで、それを示している論文。
結論を書くと、新しい様相を
で定義すると E の様相に対応する monomodal K での様相ができるらしい。
証明は、たぶん neighborhood frame を Kripke frame で模倣してるんだと思う。E は (non-empty) neighborhood frame 全体のクラスに対応することを使う。
簡単になったといってもずいぶん複雑に見えるが、基本的なアイデアは元になっている K3 (trimodal K) への埋め込み
と同じであるように思える。これは neighborhood frame での必然様相の解釈
- ある neighborhood があって
- その中では A が成り立ち
- その外では A が成り立たない
に対応しているそうだ。言われてみれば確かにきれいに対応しそう。
bimodal への埋め込みは、実は上の埋め込みの定義で 1 と 2 の様相が同じものとしてもよいという事実の帰結らしい。
細かいところまでは追いかける気にならず。